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  • 2015/08/12

月刊バイオインダストリー 2015年8月号

シーエムシー出版

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【特集】日本発遺伝子治療製品の開発に向けて

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特集にあたって―日本発の遺伝子治療製品にかける期待―
Introduction
佐藤陽治(国立医薬品食品衛生研究所)

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遺伝子治療概説─ウイルスベクターの進歩と臨床研究の動向─
Gene Therapy-Recent Progress in Viral Vector and Clinical Trials-
島田 隆(日本医科大学)

遺伝子治療は遺伝病やがんなどの難治性疾患に対する新しい治療法として大きな期待を 集めて1990 年に開始された。その後,様々な問題が明らかになったが,これらを乗り越 えて進歩を続けてきた。最近になり,多くの疾患で有効性が認められるようになり,再び 期待が高まっている。本稿では遺伝子治療の歴史的流れと,最近の進歩について述べる。
【目次】
1.はじめに
2.遺伝子治療の歴史
3.ウイルスベクターの進歩
3.1 レトロウイルスベクター
3.2 レトロウイルスベクターの安全性
3.3 レンチウイルスベクター
3.4 アデノウイルスベクター
3.5 アデノ随伴ウイルスベクター
4.遺伝子治療臨床研究の最近の動向
5.遺伝子治療を取り巻く環境の変化
6.おわりに

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遺伝子治療に関する我が国の規制動向
Current Regulation of Gene Therapy in Japan
内田恵理子(国立医薬品食品衛生研究所)

 遺伝子治療を巡る我が国の規制は,規制改革や再生医療等安全性確保法および医薬品医 療機器法の施行により, この数年で大きな変化を遂げた。法の施行からまだ時間が浅く, 本 格的な運用はこれからであるが,本稿ではこのような遺伝子治療の規制の最新動向と,遺 伝子治療製品の開発・実用化促進のための指針の改正・作成に向けた取組について紹介する。
【目次】
1.はじめに
2.遺伝子治療臨床試験の2つのパスウェイ
3.遺伝子治療臨床研究に関する法規制と指針
3.1 遺伝子治療臨床研究の審査体制と再生医療等安全性確保法
3.2 遺伝子治療臨床研究のカルタヘナ審査
3.3 遺伝子治療臨床研究に関する指針の改正
3.3.1 遺伝子治療の定義
3.3.2 対象疾患
3.3.3 研究に係る試料および情報等の保管
3.3.4 品質・安全性
4.遺伝子治療用製品に関する法規制と指針
4.1 遺伝子治療用製品の治験の審査体制
4.2 治験に係るカルタヘナ審査
4.3 医薬品医療機器法による条件・期限付承認制度
4.4 遺伝子治療用製品に関する指針の整備
5.遺伝子治療とカルタヘナ法
6.おわりに

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遺伝子治療用ウイルスベクターの製造
Manufacturing of Viral Vectors for Gene Therapy
高蔵 晃(タカラバイオ(株))

 遺伝子治療を実用化するためには大量のウイルスベクターを安価に供給する必要があ り,生産効率の改良とスケールアップが求められている。培養生産工程,精製工程,充填 工程の改良は勿論のこと,ウイルスベクター構造の至適化も必要である。個々のウイルス ベクターの特性に合わせて行った種々の検討結果を紹介する。
【目次】
1.諸言
2.ウイルスベクター製造の概要
2.1 種ウイルスを細胞に感染させてウイルスベクターを増幅する方法
2.2 ウイルスベクターを産生する細胞を拡大培養してウイルスベクターを生産する方法
2.3 ウイルス粒子を形成させるために必要な遺伝子群を搭載したプラスミドDNAを細胞に    トランスフェクションして,ウイルスベクターを生産する方法
2.4 ウイルスの精製工程
3.ウイルスベクター製造の課題
4.課題解決のための方策
4.1 ウイルスベクター構造
4.2 トランスフェクション
4.3 多段式フラスコ
4.4 バッグ培養
4.5 抽出バッファー
4.6 クロマトグラフィーによる精製
5.まとめと今後の課題

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小児神経疾患の遺伝子治療
Gene Therapy for Child Neurological Diseases
山形崇倫(自治医科大学)
村松慎一(自治医科大学)

 小児神経疾患に対し,アデノ随伴ウイルスベクターを用いたCanavan 病など,レンチ ウイルスベクターを用いた副腎白質ジストロフィーなど,antisense oligonucleotide を用 いたDuchenne 型筋ジストロフィーなどに臨床研究として遺伝子治療が実施された。日本 でも,AADC 欠損症に実施した。ライソゾーム病など, 多くの疾患で遺伝子治療の開発研 究が進んでいる。
【目次】
1.はじめに
2.小児神経疾患に対する遺伝子治療法開発の国際的な状況
3.遺伝子治療が臨床応用された疾患
3.1 Canavan 病
3.2 若年型神経セロイドリポフスチン症
3.3 アミノ酸脱炭酸酵素欠損症(AADC 欠損症)
3.4 副腎白質ジストロフィー
3.5 異染性白質ジストロフィー
3.6 神経筋疾患に対するantisense oligonucleotideを用いた遺伝子治療
4.日本における小児神経疾患への遺伝子治療
5.小児神経疾患に対し開発中の遺伝子治療
6.おわりに

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悪性腫瘍のウイルス療法:遺伝子改変ウイルス製剤の開発動向
Oncolytic Virotherapy:Clinical Development of Genetically Engineered Viral Agents
藤原俊義(岡山大学大学院)

 ウイルスは本来ヒトの細胞に感染,増殖し,その細胞を様々な機序により破壊する。こ の増殖能に遺伝子工学的に選択性を付加することで,ウイルスをがん細胞のみを傷害する 治療用医薬品とすることが可能となる。本稿では,従来のがん治療とは異なる新たな戦略 として開発されている遺伝子改変ウイルス製剤の臨床応用について概説する。
【目次】
1.はじめに
2.腫瘍選択性の分子機構
2.1 アデノウイルス
2.2 単純ヘルペスウイルス
2.3 レオウイルス
2.4 ワクシニアウイルス
3.世界での腫瘍融解ウイルスの開発状況
3.1 Onyx-015,H101(Oncorine)
3.2 G207,NV1020
3.3 Talimogene laherparepvec(T-Vec,OncoVEX)
3.4 Reolysin
3.5 Pexa-Vec(Pexastimogene devacirepvec,JX-594)
4.我が国における腫瘍融解ウイルスの開発状況
4.1 G47Δ
4.2 HF10(TBI-1401)
4.3 Telomelysin(OBP-301)
5.おわりに

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遺伝性疾患に対する遺伝子治療
Gene Therapy for Genetic Diseases
小野寺雅史(国立成育医療研究センター研究所)

 遺伝病が遺伝子の異常により発症することを考えれば,治療として遺伝子を用いる遺伝 子治療は遺伝病の理に叶った治療法と言える。ただ, 開始より20 余年経った今, 遺伝子治 療は画期的なゲノム編集技術により究極の治療法である変異遺伝子そのものを修復する治 療法に姿を変えつつある。今後は,倫理性を含め,広い範囲での論議が必要となってくる。
【目次】
1.はじめに
2.これまでの遺伝子治療の概要
3.実際の造血幹細胞遺伝子治療
3.1 ADA欠損症
3.2 X-SCID
3.3 ウィスコット・アルドリッチ症候群(WAS)
3.4 慢性肉芽腫症(CGD)
3.5 副腎白質ジストロフィー(ALD)
3.6 異染性白質ジストロフィー(MLD)
4.ゲノム編集による遺伝子治療
5.おわりに

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悪性リンパ腫の遺伝子治療:キメラ抗原受容体(CAR) 発現T リンパ球を用いた養子免疫遺伝子療法
Gene Therapy for Malignant Lymphoma:Adoptive Immuno-gene Therapy using Chimeric Antigen Receptor(CAR)-expressing T Lymphocytes
小澤敬也(東京大学医科学研究所)

 悪性リンパ腫に対する遺伝子治療として,CD19 特異的キメラ抗原受容体(CAR)を発 現させたT リンパ球を用いる養子免疫遺伝子療法が注目されている。B 細胞性腫瘍に対 してこの遺伝子治療の臨床試験が欧米で活発に実施されており,特に難治性急性リンパ性 白血病で優れた治療成績が報告されている。
【目次】
1.はじめに
2.CAR 遺伝子治療のコンセプト
3.B 細胞性白血病に対するCAR 遺伝子治療の臨床試験
4.B 細胞性非ホジキンリンパ腫に対するCAR 遺伝子治療の臨床開発
5.おわりに

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網膜色素変性の遺伝子治療
Gene Therapy for Retinitis Pigmentosa
池田康博(九州大学病院)

 欧米ではレーバー先天盲などの遺伝性網膜変性疾患に対する遺伝子治療が既に臨床応用 され,一定の安全性と治療効果が明らかとなっている。国内では九州大学病院で,網膜色 素変性に対する視細胞保護遺伝子治療の臨床研究が2013 年3 月よりスタートした。さら に,薬事承認を目的とした医師主導治験(Phase I/ IIa)の準備が進められている。
【目次】
1.はじめに
2.眼科領域の遺伝子治療
2.1 加齢黄斑変性(AMD)に対する遺伝子治療
2.2 レーバー先天盲(LCA)に対する遺伝子治療
2.3 コロイデレミアに対する遺伝子治療
2.4 網膜色素変性(RP)
2.5 網膜色素変性(RP)に対する遺伝子治療
3.おわりに

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BIO R&D
機能性オリゴDNA の経口投与を可能にする「DNA ナノカプセル」の開発
下里剛士(信州大学)

 オリゴDNA は,抗アレルギー,抗腫瘍,抗炎症性作用といった様々な機能性に関する 研究が国内外で盛んに行われている。本稿では,カルシウム性ナノ粒子をキャリアーとす る「DNA ナノカプセル」について紹介する。また,免疫抑制型オリゴDNA ナノカプセ ルの経口投与により得られた抗アレルギー効果について解説する。
【目次】
1.機能性オリゴDNA とは?
2.“食べる”機能性オリゴDNA の着想
3.DNA ナノカプセルの開発
4.機能性ODN の経口デリバリーシステムと全身免疫系の制御
5.免疫抑制型DNA ナノカプセルの経口投与とアトピー予防
6.おわりに

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BIO BUSINESS
非侵襲的検査の市場動向
Market Trends in Non-invasive Clinical Examination
槻木恵一(神奈川歯科大学大学院)

【目次】
1.現在の医療状況からみた非侵襲的検査の重要性
2.非侵襲的検査の市場
3.非侵襲的検査の分類
4.非侵襲的検体検査の最前線
5.まとめ