<著者一覧>
川畑伊知郎 東北大学
福永浩司 東北大学
町原加代 高知大学
難波卓司 高知大学
建部陽嗣 量子科学技術研究開発機構
徳田隆彦 量子科学技術研究開発機構
伊藤-佐々木隆広 東北大学
伊藤健太郎 東北大学
山口皐平 群馬大学
栁澤理央 群馬大学
大木佑哉 群馬大学
酒井真理 群馬大学
松村彰彦 群馬大学
加田 渉 群馬大学
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BIO REVIEW
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レビー小体病を予防可能な新規中分子治療薬の開発
Development of Novel Medium-molecular Therapeutics for Lewy Body Disease
超高齢化社会の到来により,認知症や運動疾患の増加が社会問題である。本稿では,パーキンソン病やレビー小体型認知症の原因タンパク質αシヌクレインの神経細胞取り込みと凝集,細胞間伝播の新しい分子機序を解説する。また,その根本的予防が可能な低分子化合物,新規中分子治療薬の開発について紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 脂肪酸結合タンパク質依存的なαシヌクレインの細胞内取り込み機構
3 ドパミン受容体とカベオラによるαシヌクレインの細胞内取り込み制御
4 αシヌクレインの凝集と伝播を予防する新たな治療薬開発
5 おわりに
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スピルリナによる新たな抗酸化作用の発見
Spirulina Ingredient Increases Antioxidant Capacity in Senescent Fibroblasts.
スピルリナの新たな作用として老化線維芽細胞で抗酸化タンパク質の発現を誘導することで抗酸化能力を上昇させて,低下していたミトコンドリアの機能を回復させること,及びコラーゲンの産生量を増加させることを見出した。これにより,スピルリナはアンチエイジング作用を期待した新規素材としての開発が期待される。
1 はじめに
2 細胞老化とミトコンドリア
3 スピルリナによる老化細胞ミトコンドリアの機能回復
4 スピルリナによる細胞の抗酸化作用の増強
5 おわりに
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認知症の血液診断法の開発
Development of Blood Diagnostic Method for Dementia
認知症の治療薬開発が進む中で,早期診断や病態評価のために血液バイオマーカーの必要性が高まっている。アルツハイマー病病理の構成成分であるAβやタウは,病態を反映するバイオマーカーとしてこれまで脳脊髄液で定量がおこなわれてきた。近年,これらのタンパクは血液中でも正確に定量できるようになってきた。今後は,多種多様な認知症性疾患の脳病理をより包括的に診断・層別化ができる次世代のバイオマーカーシステムの確立が進行している。バイオマーカー(BM)は,「病的過程あるいは薬理学的な反応などを客観的に測定して評価される特性」と定義される。これまで脳神経疾患の生化学的BMは,主に脳脊髄液BMが開発の主体であったが,採取の手間や,侵襲性の高さなどの問題があり,臨床で応用されるにはいたっていない。そのため,血液や尿といった身近なサンプルによるBMの開発が強く望まれてきた。その中でも,脳神経疾患の血液BMが強く希求されており,最近のイノベーションによって血液BMの臨床応用が夢ではなくなってきている。
【目次】
1 アルツハイマー病のコアBMとそれら血液BMへの応用
2 ADバイオマーカーとしての血液中リン酸化タウ(p-タウ)の有用性
3 “A” myloid, “N” eurodegenerationおよびその他の血液BM
4 今後の展望
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世界初のLAL試薬を使用しないエンドトキシン検出法の開発
Development of LAL-free Endotoxin Detection Methodll Adhesion and Desorption
Coulter-counter法を用いたエンドトキシンの連続モニタリング法を検討した。先端にナノポアを有するガラスナノピペットの内部にエンドトキシンを含む透析液を入れ,エンドトキシンフリー透析液のバルク溶液にピペット先端を浸した。ピペット内-バルク間で1 V印加して電流変化を観察した結果,エンドトキエンドトキシン濃度の上昇とともにパルス状の電流変化の現れる頻度が上昇した。本手法はこれまでに実現されていない透析や製薬工場のラインへの組込みができるエンドトキシン検出法としての応用が期待される。
【目次】
1 緒言
2 実験
2.1 試薬調製と電極作製
2.2 エンドトキシン定量
3 結果および考察
3.1 ナノピペットの評価
3.2 エンドトキシン定量
4 結言
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重粒子線がん治療場での臨床線量の評価を目的とした半導体線量計の開発
Development of Semiconductor-based Dosimeter for Evaluation of Clinical Dose in Carbon Beam Cancer Treatment Field
「がん死ゼロ健康長寿社会」の実現を目指す上で,重粒子線がん治療技術は重要な役割を果たしている。治療高度化につれ,線エネルギー付与(LET)に代表される粒子線の特徴量の測定が必要となっている。本稿では,エネルギー分解能や放射線耐性に優れたワイドバンドギャップ半導体を用いた線量計の開発と実際の治療場での測定例を紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 臨床線量計の開発
2.1 がん治療場での重粒子線照射
2.2 半導体線量計の開発
2.3 計測評価の流れ
3 実験結果
3.1 LETスペクトルの測定
3.2 今後の展開,LET解析とRBE推定
4 まとめ
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BIO BUSINESS
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医薬品工業
世界の医薬品市場は2014 年に1 兆ドルを突破し,2020 年には1 兆1,800 億ドルを超え,今後も3~6%程度の成長が見込まれている。2019 年の国内医薬品の生産金額は,9 兆4,860 億円となり,前年比37.3%の伸びを示した。医療用医薬品,一般医薬品とも増加したが,配置用家庭薬は減少した。全体的にみると生産金額は年によりばらつきがあるが,製薬業界にとって厳しい状況が続いている。また,2019 年末から発生しているコロナウイルス(COVID-19)による肺炎に関して,IQVIA は,国内のコロナワクチンの市場規模は,21 年度2,250 億円,22 年度500 億円,23 年度1,150 億円,24 年度300 億円,25 年度900 億円と予測している。
1 医療用医薬品
1.1 生産動向
1.2 輸出入
1.3 世界市場
1.4 国内動向
2 一般用医薬品
2.1 生産動向
2.2 市場動向
2.3 企業動向
3 臨床検査薬
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≪BIO PRODUCTS≫
N-アシルグルタミン酸塩(N-Acylglutamate)
L-ロイシン (L-Leucine)