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  • シーエムシー出版
  • ¥4,950
  • 28MB
  • 2023/03/10

月刊バイオインダストリー 2023年3月号(電子版)

シーエムシー出版

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<著者一覧>


野中 寛 三重大学
石原雄大 日本モウルド工業㈱
根本純司 北越コーポレーション㈱
酒井日出子 (地独)東京都立産業技術研究センター
三宅 仁 アイ-コンポロジー㈱
梶川翔平 電気通信大学
三木恒久 (国研)産業技術総合研究所
足立幸司 秋田県立大学
中西昭仁 東京工科大学
福西広晃 東京工科大学
河田幸視 近畿大学
ユソフ・M.・ファティマ マレーシアプトラ大学;国際水産養殖・水生科学研究所



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【特集】パルプや木質の成形技術 ─100%バイオマスプロダクトを目指す─

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特集にあたって
Introduction

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パルプモールドの需要や開発動向
The Molded Fiber Market Outlook / Development and Trends

 パルプモールドとは新聞・雑誌・段ボール等の古紙を主原料とし,所定の形状の方に張った金網により原料を漉き上げ,乾燥させた紙成型品を示す。手抄き和紙と製造方法における基本コンセプトを同一とする。一般的には鶏卵・青果物・工業品等の緩衝材として段ボール内でクッション材として利用され,近年では脱プラを意識したパッケージとして外装そのものをパルプモールドにて採用するケースも増えている。

1 歴史
2 製造方法
3 世界情勢
4 国内情勢
5 環境性能
6 開発動向

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成形可能なオールセルロース材料バルカナイズドファイバー
Moldable All-cellulose Sheet“Vulcanized fiber”

 ナノおよびマイクロサイズのセルロースが融合したオールセルロース材料「バルカナイズドファイバー」は,環境,機能,感性という3 つの価値のバランスに優れる。従来から構造材としても利用されてきたが,成形を含む加工についての情報は少なかった。本報告では,材料の歴史や特徴などを概説するとともに,接着や成形加工などの基礎的知見も紹介する。

1 はじめに
2 歴史
3 構造
4 物理的な特徴
5 加工
5.1 接合方法の検討
5.2 成形加工の検討
6 おわりに

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100%天然素材を用いたストロー試作
Prototype Straws Made From 100% Natural Materials

 プラスチックストローは身近な製品として使用されている。しかし,世界各地で海洋汚染問題が注目される中,プラスチックストロー廃止の動きが世界的に進められている。そこで,環境負荷が少なく,使用時に安全性の高い,100%天然素材でできたストロー試作をした。その結果,使用可能なストロー試作ができた。

【目次】
1 はじめに
2 試作
2.1 材料
2.2 実験
3 結果と考察
4 おわりに

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成形自由なウッドプラスチック「i-WPC」及び海洋生分解性バイオマス複合プラスチック「Biofade」
Moldable Wood Plastic Composite “i-WPC” and Marine Biodegradable Biomass Composite“Biofade”

 2021 年から日本においても「脱炭素」が叫ばれるようになり,ポリマー材料もバイオマス由来への転換が少しずつ図られている。近年のバイオマス複合プラスチック材料は,バイオベース度向上だけでなく,成形法の多様化が大きく進化し幅広い利用が可能となっている。さらに陸上環境はもとより海洋での生分解性までも実現可能となってきた。

【目次】
1 はじめに
2 先進的な木粉プラスチック複合材料「i-WPC」(Innovative WoodPlastic Composite)
2.1 先進的ウッドプラ複合材「i-WPC」の概要
2.2 i-WPCの物性
2.3 i-WPCの成形
3 海洋生分解性バイオマス複合材料「Biofade」
3.1 海水での生分解性
3.2 Biofadeの概要
3.3 Biofadeの生分解性
3.4 Biofadeの物性
3.5 Biofadeの成形
4 おわりに

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スクロースおよびクエン酸混合木粉の射出成形および押出し成形
Injection Molding and Extrusion of Wood Powder Combined with Sucrose and Citric Acid

 100%バイオマスプロダクトを効率的に製造する方法として,天然由来資源であるスクロースおよびクエン酸をバインダとして木粉に混合し,成形加工する技術を開発した。加工条件を適正化することによって,木粉は良好に熱流動し,射出成形や押出し成形によって外観や特性に優れた成形品を得ることに成功した。

【目次】
1 はじめに
2 スクロースおよびクエン酸混合木粉の流動性
3 スクロースおよびクエン酸混合木粉の射出成形
4 スクロースおよびクエン酸混合木粉の押出し成形
5 おわりに

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木質系素材の組織構造を活かした三次元成形と複合材料化(木質流動成形)
Flow Plastic Forming of Wood-based Compoistes with Fiber Cell Structures

 国立研究開発法人 産業技術総合研究所では,木質系素材のマテリアル利用を加速するための複合材料化ならびに成形加工の要素技術の開発に取り組んできた。本報では,木質系素材の極限物性である塑性流動を利用した成形手法と得られる成形品の信頼性を高めるための他の物質との複合材料化の例を概説する。

【目次】
1 はじめに
2 木質系素材の固相流動化
3 木材の変形・流動特性
4 半密閉金型を用いた水膨潤木材の成形
5 各種膨潤木材の大気圧下での変形挙動と成形
6 木質流動成形の実例
7 おわりに

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木材の立体形状加工
Solid Shape Processing of Wood

 再生可能資源への転換や新たな付加価値のために木材を活用した部材・製品開発の動きが活発化する中,自由度の高い形状に応える立体形状加工の進歩も期待されている。今回は,展延性や熱流動性に乏しい木材の加工特性と木材加工技術体系を交えながら近年の取り組みについて紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 木材の立体形状加工
3 おわりに

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BIO REVIEW

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AI を用いた微生物混合液の解析手法開発~バイオプラスチックスや食品の発酵生産などの応用に向けて~
Development of an Analytical Method of Microbial Mixtures with AI Aiming to Applied Use for Bioplastic-and Fermentation-production

 従来,食品産業を中心に微生物叢を用いた発酵生産がなされてきたが,その生産方法は経験に大きく依存してきた。近年微生物に対する解析方法は躍進し,特に微生物から一度に得られる情報を網羅的に解析する手法が大きな進展を見せている。しかし解析対象を単一微生物ではなく微生物叢とするとき,複数の微生物応答を対象にしなければいけないことや,その上で異なる種類の網羅解析情報を統合しなければいけないことなど,解析作業が人の手に収まりきらない現状に直面している。そこで,人工知能 (AI) を用いて網羅解析を行うことによって,微生物叢の発酵生産を理解し制御することを最終目標とする研究がすすめられた。微生物叢の情報をAIで網羅解析する第一歩として,explainable AI (XAI) 技術に基づいて,微生物混合液の微生物組成を吸光スペクトラムから簡便に予測するモデルを開発した。これらの技術は微生物叢の発酵生産に大きく寄与できる可能性があり,バイオプラスチックスの原料生産や食品の発酵生産に貢献しうると考えたので本稿にてまとめて説明する。

【目次】
1 微生物混合液におけるAI技術を用いたオミクス解析の可能性
2 吸光スペクトラムデータを用いたAIによる微生物混合液の微生物組成の予測
3 今後の展望

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トロピカルフルーツを加えた餌によるマレーシア産mahseer Tor tambroides(Bleeker, 1854)の養殖実験
Aquaculture Experiment of Malaysian Mahseer, Tor tambroides(Bleeker, 1854)using Tropical Fruits Containing Diets

 本稿は,コイ科のTor. tambroidesを対象としたフルーツ魚の養殖実験を,背景等にも触れながら紹介する。2節では,野生でフルーツを採餌する魚を概観し,3節では,フルーツ魚の研究事例を整理した上で,どのような背景や目的で取り組まれ,どんな効果があるかを整理する。4節では,養殖実験で,体重増加や生存率が向上したことを紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 フルーツと魚
2.1 魚類とフルーツ
2.2 魚料理とフルーツ
3 フルーツ魚
3.1 フルーツ魚の火付け役と事例数
3.2 背景・目的,効果
4 マレーシアにおけるフルーツ魚の研究
4.1 養殖対象魚種
4.2 先行研究
4.3 研究1の概要
4.4 研究2の概要
5 おわりに

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BIO BUSINESS

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化粧品工業

 2021 年の化粧品の出荷実績は出荷個数25 億2,596 万個(前年比92.9%),出荷金額1兆3,529 億円(前年比91.5%)となり,市場が縮小している。新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により,外国人旅行者によるインバウンド需要が消失,外出自粛や店舗休業などによりメイクアップを中心とした化粧品の国内需要は2020 年に続いて大幅に減少した。海外に目を向けると,ヨーロッパでは化粧品に対する環境規制が厳格化,環境フットプリント(足跡)を踏まえた対応が日本メーカーに求められている。また東アジア市場では韓国・中国の化粧品メーカーが台頭し,国際競争が激化している。国内市場の低迷打破と海外市場でのビジネス戦略など日本の化粧品メーカーの課題は多い。

【目次】
1 需給動向
2 輸出入動向
3 化粧品受託製造市場の動向
4 日本メーカーの技術開発