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  • 2015/02/12

2015年2月号

シーエムシー出版

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【特集】バイオマスプラスチックの最新研究動向

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「バイオマスプラスチックの最新研究動向」の特集にあたり
Introduction
岩田忠久 (東京大学)

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リグニン由来の機能性バイオマテリアルの開発
Development of Lignin Based Functional Biomaterials
山田竜彦 ((独)森林総合研究所)

 植物細胞壁の主成分の中で「リグニン」と呼ばれる有機物は, セルロース生産の副産物として燃焼利用等されるものの, それを機能材料として積極的に展開するビジネスは見られなかった。現在, その特性を綿密に制御することで, 工業材料として魅力的な特性を付与し, かつそれを担保したビジネスの可能性も開けてきている。
【目次】
1. はじめに
2. リグニンについて
3. リグニン系のコンクリート用化学混和剤
4. リグニン系の活性炭繊維
5. 地域リグニンの利活用
6. おわりに

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芳香環/ヘテロ環を有する超高性能バイオプラスチックの開発
Development of Superhigh-performance Bioplastics with Aromatic/Hetero Rings
金子達雄 (北陸先端科学技術大学院大学)

 バイオプラスチックは高効率なカーボンストック材料として, 低炭素社会を構築するための重要な課題である。本稿ではイタコン酸や桂皮酸類などのバイオ分子を出発物質とし, バイオ工学的手法と合成化学を組み合わせることで, ヘテロ環や芳香環を有する剛直な構造の新規バイオポリマーを合成した。これらのポリマーの成型体は高耐熱性, 高力学性能を持つことがわかった。さらに, 光分解性や光誘起水溶化などの特殊条件で分解できるユニークな分解性プラスチックとしても利用可能であることもわかった。
【目次】
1. バイオプラスチック
2. イタコン酸由来のナイロン
2.1 ピロリドン環生成反応
2.2 イタコン酸の重縮合
2.3 イタコン酸重合体の性能と分解性
3. バイオポリイミドの合成
3.1 分子設計概念
3.2 ポリイミドの合成と物性

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連鎖構造制御による高性能共重合バイオマスポリマーの開発
Creation on Novel High-performance Biomass Polymers by Regulating the Sequential Structure
阿部英喜 ((独)理化学研究所)

 天然高分子における規則正しい連鎖構造による材料のナノ構造制御をモデルとして, 規則的な連鎖構造の導入を分子設計に取り入れ, 生物有機酸を原料とした, 耐熱性を付与した新規脂肪族ポリエステルアミドならびに脂肪族ポリエステル交互共重合体の合成とその構造に関わる研究成果の一部を紹介する。
【目次】
1. はじめに
2. 周期性連鎖構造を有するポリエステルアミド共重合体の合成とその性質
3. 脂肪族ヒドロキシカルボン酸からの交互共重合体の合成
4. おわりに

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乳酸重合酵素が駆動する乳酸ポリマー微生物工場とポリ乳酸の高機能化 ―「多元ポリ乳酸」への展開―
Microbial Factory for Lactate-based Polymer Driven by Lactate-polymerizing Enzyme and Function Improvement of Polylactic Acid: Towards Multiple-component PLA
田口精一 (北海道大学)

 日常生活に普及しつつあるポリ乳酸が微生物工場で合成されたら面白い! そんな素朴な興味から始まった研究だが, 本当に現実に起こってしまった。乳酸重合酵素の開発を契機に, 乳酸ユニットに他種モノマーを共重合化させた「多元ポリ乳酸」というカテゴリーを生み, 光学純度の高い多種多様なキラルポリマーを創製することが可能になってきた。
【目次】
1. はじめに
2. 乳酸ポリマー合成プロセス ―化学からバイオへ―
3. 乳酸ポリマー合成をする微生物工場の誕生
4. 微生物工場のエンジン ―乳酸重合酵素―
5. キラル乳酸ポリマ ー微生物工場の誕生
6. 微生物工場のモデルチェンジ ―ポリ乳酸から“多元ポリ乳酸へ”―
7. まとめと将来展望

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高分子多糖類からの高性能バイオマスプラスチックの創製
High Functional Biomass-plastics from Polysaccharides
岩田忠久 (東京大学)

 セルロースとは異なる化学構造および結合様式を有する3種類の高分子多糖類(カードラン, グルコマンナン, キシラン)から, エステル化の手法により, 物質の持つ特徴的な構造を活かした新しいバイオマスプラスチックを開発した。本稿では, 耐熱性, 成型性, 機械的性質と共に, 結晶核剤などとしての有用性について紹介する。
【目次】
1. はじめに
2. 高分子多糖類
3. カードランエステル誘導体
4. グルコマンナンエステル誘導体
4.1 グルコマンナントリエステル
4.2 グルコマンナン混合エステル
5. キシランエステル誘導体
5.1 キシランジエステル
5.2 キシランエステルのポリ乳酸への結晶核剤効果
6. おわりに

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高機能カルダノール付加セルロース系樹脂と低エネルギー製造技術の開発
Development of Highly Functional Cardanol-bonded Cellulose Resin and Low Energy Production Process
位地正年 (日本電気(株))
田中修吉 (日本電気(株))
當山清彦 (日本電気(株))
曽山誠 (日本電気(株))

 非食用植物資源のセルロースにカシューナッツ殻の主成分のカルダノールを結合させたセルロース系バイオプラスチックを開発した。カルダノールによる可塑化・疎水化効果やカルダノール同士の相互作用によって, 本樹脂は優れた熱可塑性, 耐熱性, 耐水性などの実用性を実現した。さらに, 2段階不均一系プロセスによる低エネルギー製造技術も開発した。
【目次】
1. はじめに
2. カルダノール付加セルロース樹脂の開発
3.2 段階不均一系プロセスによる低エネルギー製造技術
3.1 膨潤状態での1 段目反応と効率的な固液分離
3.2 2段目反応(短鎖追加)による熱可塑性の向上と添加剤による特性改良
3.3 2段階不均一プロセスでの製造エネルギーの算出
4. まとめと今後

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バイオマス由来耐熱ポリアミドの自動車部材への応用
Application of Heat-resistant Polyamide Derived from Biomass Resources to Automotive Parts
三井淳一 (ユニチカ(株))
上田一恵 (ユニチカ(株))

 ユニチカが開発した XecoT(TM)(ゼコット(R)) は, 耐熱ポリアミドの中で, トップクラスの性能を持つとともに, バイオマス素材を原料に用いているスーパーエンジニアプラスチックである。従来の耐熱ポリアミドにはない XecoT(TM) 特有の様々な特性を紹介し, 検討を進めている自動車部材への応用展開について本稿では紹介する。
【目次】
1. はじめに
2. XecoT(TM) の特徴
3. XecoT(TM) の物性
4. XecoT(TM) の自動車部材への応用展開
5. おわりに

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プラスチック, ゴム製品のバイオマス原料利用率の求め方とそのISO国際標準規格
Determination Method and ISO Standardization of Biobased Content for Plastics or Rubber Products
国岡正雄 ((独)産業技術総合研究所)

 バイオマス原料から生産されたバイオベースのプラスチック, ゴム製品中のその原料使用率を計算, 測定する方法とそのISO国際標準規格化の状況を説明する。ISO16620シリーズに規格化されたバイオマス原料使用率としては, 「バイオベース炭素含有率」「バイオマスプラスチック度」「バイオベース質量含有率」がある。
【目次】
1. はじめに
2. バイオベース度の計算方法, 測定方法
3. 国際標準規格化の状況
4. まとめ

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≪BIO R&D≫
磁石と酸化鉄マイクロ粒子を利用した水素パック剤, および, 角栓クレンジングなど皮膚効果
Hydrogen-containing Pack Agents Utilizing Magnet-Iron Oxide Microparticle Reactions, and the Keratotic Plug-cleansing/Skin-improving Effects
三羽信比古 (大阪物療大学)

 従来の皮膚適用剤は, 角質層というバリアを突破して皮膚深部への浸透性をいかに高めるかに力点を置いてきたが, 毛穴(毛孔, 皮脂腺, 汗孔)という薬剤バイパス・サイドチャネリングを活用する視点が不十分だった。本研究では, 毛穴サイズより微小な酸化鉄マイクロ粒子を毛穴中へ浸透させ, 磁石でこの粒子を高い収率で回収するという独自発想, および, 水素で毛穴皮脂の過酸化変質を防御するという二重効果で角栓クレンジング(除去)効果を挙げたので紹介する。
【目次】
1. 毛穴(毛孔, 皮脂腺, 汗孔)と角栓
2. 水素/酸化鉄パック&磁石による毛穴からの角栓除去効果
3. おわりに

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BIO BUSINESS
再生医療の市場
Regenerative Medicine Market

 経済産業省の算出によると, 再生医療の周辺産業まで含めた市場規模は, 2012年の260億円から急速に拡大し, 2030年には1.6兆円に達する見込みとなっている。世界初のiPS細胞を用いた臨床試験が始まる中, 効果的かつ安全な治療に迅速につなげるべく, 法整備も合わせ産官学連携しての取り組みが課題となっている。2013年には再生医療推進に向け新たな法律も可決され, 市場の活性化が期待されている。
【目次】
1. 概要
2. 研究開発動向
3. メーカー動向
4. 安全性